頸城鉄道ホジ3を観察する
昨日行ってきた、くびきのレールパークで復活走行を行ったホジ3について、改めて色々調べてみました。
参考文献は鉄道ピクトリアル私鉄車両めぐり第5分冊(1964年刊)、頸城鉄道。著者は数年前に他界された小林宇一郎氏です。
元は開業時の'14年に造られたホトク1で、畳敷き、下駄箱や傘立ても装備されていますので、形式はボギー車の特別車両と言う意味でしょうか。
'32年の気動車化に当たってはオープンデッキ客車の室内右側に運転台を付けた車両だったようで、著者自身、本邦には他に例を見ない珍妙な気動車、と紹介をしています。
そして、戦後の'51年、現在の車体に改造されています。デッキ部分に運転台を付け、真ん中にドアを付けて一新しましたが、両端のデッキ跡はその名残が見られます。その後は乗務員扉が鉄製Hゴム(ここだけ違和感あり)。その後ろの窓も上昇式から行き違い方式になっています。
車体改造時、エンジンはHudson製→Ford製ガソリンエンジンからいすゞのディーゼルエンジンに換装され、その際、室内にエンジンが飛び出してしまいました。そのため、客室面積が広くなったにもかかわらず、その分定員が少なくなっています。
台車も動力方は強化されていますが、付随方はオリジナルのようです。
この車両、同線廃止後はDC92等と共に神戸の一鉄道ファンが六甲の山奥にひっそり保存していたのが、'04年、33年振りに里帰りをしたものです。
私自身、頸城鉄道そのものには乗ったことも見たこともありませんが、安塚町に単身赴任していた親父も普段は乗ったことはなく、百間町-飯室間の最後にようやく名残乗車をしたとのことです。
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